−お客様から着物や当店のサービスについてご質問頂く内容をおまとめいたしました−
- ■着物レスキュー編
- 着物を着たらどのくらいの時期までにお手入れしたほうがよいですか?
- 着物にしみがついてしいました。どうすればよいですか?
- どのように保存したらよいですか?
- 着物って丸洗いできないんでしょうか?
- 一見着物が汚れていないようにみえるのですがクリーニングの必要はありますか?
- 着物のクリーニングはふつうのクリーニングとはどうちがうのですか?
- 刺繍がついている着物でもクリーニングできるんでしょうか。
- 着物の種類がよくわかりません。
- しみが黄色く変化してしまっています。とれますか?
- 長襦袢の衿が黄色くなっているのですがとれますか?
- 帯は硬いので洗えないと思っているのですが、洗えますか?
- 着物は何度も洗ってもよいものでしょうか?
- 着物にカビが生えてしまいました。取れますか?
- 七五三の着物が1つ身か4つ身かわからないのですが?
- ■千成屋サービス編
- 着物を着たらどのくらいの時期までにお手入れした方がよいですか?
-
早ければ早いほどよいです。1ヶ月も放って置かれると、湿気の多い季節ですと、カビや黄変(生地が、汗などにより黄色く変化してしまうこと)が現れてきます。ですので、着物のために、お手入れはすぐにしましょう。
毎回着物をクリーニングに出されることは、コストがかかってしまうので難しいというお声もいただきますが、着物は特別な時に着るものであり、価値があるものです。
長い目でみたら、マメにクリーニングしていただくことで、着物の風合いが損なわれず、価値を保持し続けることが出来ます。
次着るときに、気持ちがよいように保存して、ながく着物を大切に着てください。 - 着物にしみがついてしまいました。どうすればよいですか?
- まず、絶対にご自身で汚れを落とそうとしないで下さい。
しみを触ったり、濡れた布などで絶対に拭いたり擦ったりすると、かえってしみが取れなくなってしまいます。何にもせずに、陰干しして、そのままクリーニングにお出しください。
すぐについたしみなら、お手入れが早いほどきれいに取れます。 しみがついてしまったら、「とらなければ!」という気持ちになるのですが、冷静に正しい方法で対処しましょう。 - どのように保存したらよいですか?
- 特に、現代は空調設備が整備されておりますので、たんすの中に結露が出やすい状態となっております。クリーニングに出した後の保存は、着物を風に当てることも必要ですし、保存容器にも注意が必要です。詳しくは、「着物の正しい保存方法」をご覧下さい。
また、千成屋では、クリーニングにだしていただいたお着物をそのまま保存できる、衣装ケース付のクリーニングサービスもしておりますので是非ご利用下さい。 - 着物って丸洗いできないんでしょうか?
- 当店では、着物の全体のヨゴレが落ちるように、丸洗いをしております。
ですので、着物がさっぱりと綺麗になり次回も気持ちよく着ていただけるのが特徴です。
丸洗いをしてしまうと、本来繊維が縮んでしまうのですが、手作業による独自の技術によって化学薬品は用いず、着物の生地が表裏ずれることなく、おろしたてのときのようにふんわりと仕上げます。 - 一見着物が汚れていないようにみえるのですがクリーニングの必要はありますか?
- 一回着た着物は、必ず首回り、袖に脂肪酸、汗がついています。
また、ご自身では気づかない間に汚れがついてしまうものです。
このような汗は、早くて1ヶ月〜1年くらいにはしみとなってしまいます。
保存なさる前には必ずクリーニングにお出し下さい。 - 着物のクリーニングはふつうのクリーニングとはどうちがうのですか?
- 着物は、立体感、ふんわり感が大切です。布と布を継ぎ合わせる部分にもアイロンがけなどをしてしまうと、ぺちゃんこになってしまい、美しさと風合いが損なわれてしまいます。
また、洗い方によっては生地の縮みにより表地と裏地にズレが生じてしまいますので、細心の注意が必要です。
また、丸洗いができないと思われている方が多く、気がつかず放って置かれたしみが濃くなってしまったり、年月がたつと汗じみなどができてしまう場合があります。
当店では、職人が厳しい目であなたの着物をチェック、総点検します。手作業で着物の様子を見ながら丸洗いして、クリーニングすることで全体的に綺麗になります。
その後、仕上げは丸のまま洗い張りをいたしますので、ちりめん着物が一層輝き、ふんわり感がひきたちます。 - 刺繍がついている着物でもクリーニングできるんでしょうか。
- 当店では、すべて手作業にて丁寧に、職人が一枚一枚クリーニングを行っております。 刺繍はもちろん、金襴緞子もクリーニング可能です。
- 着物の種類がよくわかりません。
- 着物にはたくさん種類があり、複雑なのですが大まかに種類をご説明します。
- 振袖…引きずるほどの長さからひざの下くらいまで袖がある着物のこと。柄が派手。
- 留袖…裾に模様があり、裾部分が2重になっている(ヒヨクがついている。)黒色。色があるものは色留袖。両者とも5つ紋がついている。
- 訪問着…肩から柄があり、大柄で、裾に柄があるもの。総柄。
- 付け下げ…柄が小さく、派手ではない。地味な感じなもの。総柄。
- 「合わせ」の着物…裏地があるもの。冬用の着物になります。
- 「単衣(ひとえ)」の着物…一枚の生地で作られている着物。背縫いをしています。夏用。お尻の部分に当て布が張ってある場合が多いです。
- 袋帯…布だけの平たい帯。
- 名古屋帯…半分が細く2重になっている帯。
- 紋付…紋が入っている着物のことを指しますが、男性の場合は、5つ紋がついているものがおおく、女性のものは無地の着物でひとつ門がはいっている場合が多いです。
- 柄があれば、訪問着・付け下げとなります。
- しみが黄色く変化してしまっています。とれますか?
- ほとんどの場合、しみが定着してしまっているので、残念ながらしみをとることができません。
しかし、お手入れをするとそのしみが進行して濃くなる事を防ぎ、できるだけ黄色く変化してしまった部分を薄くさせることができます。また、修正としての加工で「しみ」として目立たせず、お着物を直すことができます。
その加工は、特別加工として、当店でも取り扱っておりますので、お問い合わせください。 - 長襦袢の衿が黄色くなっているのですがとれますか?
- 定着してしまったしみはとることができません。
長襦袢の場合は、全体を漂白お手入れをして、その後衿だけを新品と交換することができます。この場合、別途、新品の衿の代金+付け替え代金(3,000円)を頂いております。 - 帯は硬いので洗えないと思っているのですが、洗えますか?
- もちろん洗えます。帯も放っておくと、カビや黄変などが発生します。また、結び シワがついて放っておくと、シワが取れにくくなってしまいます。
- 着物は何度も洗ってもよいものでしょうか?
- もちろん洗っても大丈夫です。
着物も衣類ですので1度でも着たのなら洗浄なさることをお勧めします。生地が弱ったりする事はありませんのでご安心ください。(洗う以前より 生地が弱っている場合は別です)お手入れせずに放って置いたら、しみがたくさん出てしまっていて・・・というお客様が多いのが現状です。
早めのお手入れが肝心ですよ。 - 着物にカビが生えてしまいました。取れますか?
- ●着物のカビについて
着物のカビにも初期〜後期とあります。
まず、お客様でタンスに着物をしまいっぱなしの方は、少し確認された方がよいかと思います。
調べることは
1)たとう紙(文庫)の色の変色具合
2)着物の胴裏(着物の裏地)をみて少しでも黄色シミがあるなど。(八掛ではなく胴裏を確認下さい)
〜カビの初期段階の場合〜
たとう紙が黄色くなっており、着物に白い斑点があるようなら、白カビが出ています。
この白カビの段階ですとお手入れをすると綺麗に元に戻ります。
〜カビの中期段階の場合〜
白色のカビから黄色に変色。カビがひどくなった状態で着物にホシが出ているともいいます。
この段階になりますと、お手入れをしても黄色は完全に綺麗になりませんが、お手入れをすることで多少は薄くなり、黄色が濃くなることを防げます。
〜カビの後期段階の場合〜
黒色となってしまいます。生地も弱っております。 この段階になってしまいますと、お手入れをしても黒色は取れません。
右写真の場合、黒かびが発生し、生地に穴が開きつつあります。
生地が弱り、触ってお手入れするのも破れる可能性がありますので、この状態では、もう取る事も薄くする事も出来ません。
タンスに放置してあるお着物を一度チェックしてみてください。 - 七五三の着物の種類の区別がつきません。一つ身か四つ身わからないのですが?
- 1つ身のお着物は宮参りと3歳の七五三に使用いたします。
1つ身は背中部分が縫ってなく、1つの布になってます。 また、お宮参りには袖が直角ですが、 七五三に使用するにはそこに丸みをこしらえなければなりません。
4つ身の背中部分は縫ってあります。 この背中の部分が縫ってあるかないかで、1つ身・4つ身が判断されます。 また、袖部分は、購入した当初から丸みはあります。
厳密に種類がわからなくても、クリーニングをお受けするのには 問題はございませんので、お気軽にご送付下さい。
- 防水加工はしてもらえますか?
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当店では、スプレーではなく、防水液にまるまるつけて色止め(色が落ちないように処理をして)をして防水処理をしています。そうすると、着物全体的に防水がかかりますので、汗染みもいきにくいです。湿気にも強くなり、汚れもとりやすくなります。
購入した当初、パールトン加工・撥水加工等、酒や水気がかかっても大丈夫なように加工されている場合もありますが、だんだんと効きがわるくなってしまいます。
着物によって防水加工をしなくてもよい着物もありますが、特に大島・紬を日常的に着られる方にはお勧めです。(喪服にする場合もあります。)防水液は、化学薬品になります。昔はかたくなってしまうこともありましたが、現在、当店では品物の風合いを残して加工できるようになっております。しかし、加工しても着た後にはよごれるものは汚れます。着用後はやはり、念のためにもクリーニング出されることをお勧めします。特に、当分着ないときはお手入れいたしましょう。
- しみ抜きだけのお手入れでも受け付けてもらえますか??
- 当店ではしみ抜きだけのお手入れも致してしております。
ただ、お着物を保存される場合は総手入れをなさることをおすすめいたします。千成屋では、お客様からご依頼のあったしみだけでなく、全体のしみ抜きもしますので、お気づきにならなかったしみの処置もいたします。 - ドライクリーニングですか?
- 当店では、ドライクリーニングも取り入れておりますが、お着物の汚れ具合やその時の着物の生地・柄等状況に応じて職人が判断して、中性洗い・水性洗いを組み合わせ洗浄していきます。
- しみが取れなかった場合、返金などありますか?
- 大体は、取れないしみがあるとお手入れ前に職人が判断している場合は、お客様に事前にお伝えし了承してもらい、料金の方もその状況下でのお値段とさせていただいております。
例外としまして、当店の職人がお手入れしました結果、職人の思っていたほどしみが綺麗にならず、こちらの納得のいく仕上がりにならなかった場合、お手入れ料金を一部返金させていただく場合もございます。 - 紬もクリーニングできますか?
- もちろん可能です。大島や結城もお任せ下さい。
「遊び着」であれば防水加工もオススメいたします。 - 着物を洗い張りもできますか?
- もちろん、解き洗いもいたします。
その後、仕立て直しもすることができます。 - 着物の寸法直しをしてもらうことができますか?
- 着物の仕立てなおしをすることもできます。
着物を綺麗にして自分でも着たいけど、「寸法が合わない」という場合にもクリーニングをした上で、着物リフォームをすることが可能です。リフォームされたい部分によっては、全体を解いて洗い張りした後仕立てなくてはならない場合と直したい部分だけを解いて寸法を合わせるれる場合がございます。お値段の方も異なってまいりますのでお問い合わせください。